M&Aにおける エグゼクティブ・リーダーシップ

著者:島田圭子・小松崎涼子

定価 1,980円(税込)

発行日: 2026年01月15日

A5判・104頁

infoアイコン本の紹介

M&Aの現場では、契約や条件交渉だけでなく、「誰がその会社を率いるのか」「誰が統合を担うのか」が、実は大きな成否の分かれ目になります。本書は、買収や統合の局面で求められるエグゼクティブ・リーダーシップに焦点を当て、経営幹部の選定・評価・育成についてわかりやすく解説する一冊です。

著者は、M&A前後の組織・人事支援と、経営幹部のサーチ・登用支援に長年携わってきた実務家。変革期に必要なリーダーシップとは何か、経営人材をどう見極めるのか、外部招聘や後継計画をどう進めるのか、そしてPMIの過程で組織やカルチャーをどう再構築していくのかを、豊富な経験と事例をもとに描き出します。

M&A実務に携わる人にとってはもちろん、経営人材や企業変革に関心のある読者にとっても、「企業の未来を左右するリーダーは、こうして見極められ、鍛えられていくのか」と、新鮮な発見をもたらす内容です。M&A人と組織の側面から捉え直すための好適書といえるでしょう。

infoアイコン目次

第1章 エグゼクティブ・リーダーシップとは

1 経営に求められる視点

1)経営環境の不確実性と「両利きの経営」

2)パラドックスへの対応:短期と長期のジレンマ

2 経営幹部に求められる要件

1)経験
2)リーダーシップ・コンピテンシー

3)今後のポテンシャル

第2章 エグゼクティブ・リーダーシップの見極めと育成

1 人材アセスメントによる見極めと強み・課題の特定

1)リーダーシップの資質・潜在力

2)リーダーシップの発揮度と今後の発揮可能性

3)リーダーシップがどう周囲に受け止められているか

2 内部昇格が主流の日本企業における経営チームの組成

1)リーダーシップの幅が問われる時代背景

3 期待水準とのギャップを埋める能力開発

1)能力開発の3つの基本アプローチ

2)経験とスキルのギャップの早期特定が鍵

3)志向・関心(Will)を踏まえたアサイメントの重要性

4)成長には内面の変容が必要

5)コンフォートゾーンを超える覚悟

4 日本企業におけるCEO・経営幹部の後継計画

1)経営チームの後継計画
2CEOの後継計画

第3章 M&Aにおけるリーダーシップ

1 成功するM&Aリーダーの要件

1M&A後の統合を導くリーダーシップ

2)組織・人事面の統合のリーダーの成功の鍵とは

2 新しい経営体制の構築

1)経営人材の外部招致を含む新たな経営体制の構築

2)経営チームの効果的な移行(オンボーディング)

3 組織・カルチャーの見極めと再構築・進化

1)組織・カルチャーに関するリスク・買収後の課題の見極め

2)カルチャーのアライメント・再構築

第4章 トップマネジメントとしてポストマージャーに臨む インタビュー編

1 社員の信頼は「言葉」ではなく「行動」で築く

1)ポストM&Aの企業文化変革を成功に導いた森本氏の現場実践

2)社員の「受け止め方」に寄り添い、変革を根づかせるアプローチ

3PMIの修羅場を乗り越えてきた実践者

2 インタビュー:M&Aの経験と現在の役割

1)事例① 外資航空会社日本支社長としてのポストマージャー対応

2)事例② 宝飾ブランド2事業を買収した通販会社社長としてのポストマージャー対応

3)事例③ PE傘下の投資会社のポストマージャー対応

第5章 クロスボーダーM&Aの組織・人事面のプレ・ポストに臨む インタビュー編

1 クロスボーダーM&Aの組織・人事面のプレ・ポスト

1)プレからポストまで、粘り強く現場に関与し続けた実務家

2)カルチャー統合を導くリーダーシップ対等な対話と長期的なビジョンで信頼を築く

2 インタビュー:M&Aへの関わり

1)プレ・ディールの段階からHR(人事)が関与し、買収先とは「対等な立場」で接する

2)ポスト・ディールのビジョンやゴールを明確にし、それを発信・共有する

3PMIの基盤となるマネジメントツール

4)現地に寄り添い、本音を引き出し、信頼を得る

5)買収1年後の記念日のサプライズ

6)現地人と議論し、現地で決める

7)現地の人材を信頼し、任せ、登用し、育てる。自分たちが日本に帰任しても運営を任せられるようにする

8)プレからポストまで一貫して関わることが、ディールとインテグレーション両方を成功させる秘訣

Coffee Break

“Executive Search”① Do you know me?

“Executive Search”② 面接の心構え

“Executive Search”③ サーチプロセスの概要

“Executive Search”④ 転職の際に考えるべきこと

“Executive Search”⑤ サーチ今昔物語

“Executive Search”⑥ サーチ会社とつきあう

“Executive Search”⑦ 「まずは勝ちに行く」姿勢

“Executive Search”⑧ これからのキャリアとは

Column

Column 1 新たな視点を取り入れたCxO後任選定:社内外の候補者を比較して、求めるリーダー像を明確化

Column 2 日本型人材マネジメントと求められている変化

Column 3 経営幹部・経営チームに対するコーチング

Column 4 クロスボーダーM&A交渉で勝つためのリーダーシップと準備の力

Column 5 社員の不安を希望に変える:M&Aにおける信頼構築の鍵

infoアイコン著者紹介

島田 圭子(しまだけいこ)

元ラッセル・レイノルズ・アソシエイツ・ジャパン マネージングディレクター

取締役会、CEO、経営幹部を対象にリーダーシップ領域のアドバイザリーを担い、次世代経営幹部を含む日本企業・日本のリーダーの成功支援をミッションとしてきた。

それ以前はマーサージャパンにて代表取締役、取締役COO、多国籍クライアントセグメントおよびグローバルM&A部門の代表を歴任。国内外の幅広い業界・規模のM&A案件において、マネジメント、ガバナンス、組織・人事領域の支援をリードするとともに、日本企業のグローバル化を支援した。それ以前は、日本の製造業の人事部に所属し、人事領域全般に携わった。

共著書に『M&Aを成功させる組織・人事マネジメント』(日本経済新聞出版社)、『合併・買収の統合実務ハンドブック』(中央経済社)、『M&Aを成功に導く人事デューデリジェンスの実務[第3版]』(中央経済社)などがある。

青山学院大学国際政治経済学部卒、シカゴ大学経営大学院(MBA)修了。

 

小松崎 涼子(こまつざきりょうこ)

ラッセル・レイノルズ・アソシエイツ・ジャパン マネージングディレクター/日本代表

取締役会、CEO、経営幹部を対象にリーダーシップに関する助言を行うほか、特に消費財およびヘルスケア関連分野における外部経営人材の採用支援に従事している。

同社入社以前は、大手グローバルサーチ会社にてコンシューマー部門のアジア統括を務め、国内外の多国籍企業向けの経営人材サーチを担当。

キャリアの出発点は電通。日本の多国籍企業の海外向けコミュニケーション戦略の立案・実施に携わるとともに、同社の海外事業展開にも貢献した。外資系広告会社にてアカウントディレクターとして、多国籍企業のマーケティング戦略立案に従事した経験も有する。

オーストラリア在住時には旅行会社を経営し、法人向け業務渡航の手配を行うなど、幅広い業界経験を有する。

国際基督教大学教養学部卒業。南カリフォルニア大学経営大学院(MBA)修了。

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